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◼︎公共施設が乏しければ、市場活力はかならず萎える② 佐藤信秋 自由民主党 参議院議員 × 藤井聡 京大大学院教授 内閣官房参与(西部邁ゼミナール)

◼︎公共施設が乏しければ、市場活力はかならず萎える② 佐藤信秋 自由民主党 参議院議員 × 藤井聡 京大大学院教授 内閣官房参与西部邁ゼミナール)

【ニコ動】
西部邁ゼミナール)公共施設が乏しければ市場活力は萎える2 2014.05.04

ゲスト
【著書】「五強」防災立国論 - 東日本大震災が教えた日本再生の道(産経新聞出版

藤井聡 京大大学院教授 内閣官房参与 レジリエンス研究ユニット長

インフラの必要は先週言ったその通りだと。で、もっと言うとこうなんですよね。

インフラ(「下部」)の反対はスープラ、つまり「上部」だけど、本当はね、ものを見れば、例えば「高速道路」ね、インフラだなって思うけども、実はそれをよく考えれば「何故、高速道路を造るか。これだけの幅で、これだけの長さで・・・」とやったときに、【「将来のことも指し示す」という意味では単なるインフラじゃない】んですね。

同時に、地域なり、国家のあり方をね、5年はおろか、50年、100年に渡って『人々の活動の方向を示す』という意味においては、(インフラというだけにとどまらず)スープラでもあるんですよね。(藤井:そうですね。)

[*地域、国家の将来のあり方 人々の活動を指し示す supra]

そこのところをハッキリさせないものだから、『公共事業悪玉論』になって、なんて言いましたっけ?「変な女の人(※)」が出て来て・・・

[※「二位じゃだめなんですか?」の人ですw]

藤井聡
あーあーあー。「仕分け」をしたりとか(苦笑)

事業仕分けとかそんなこと(呆)

でも、本当は違うのですよね。「箱物」に終わっちゃうのは、そういう「箱物」だと思っていれば終わっちゃうんで、『この箱が指し示すのは、将来この地域が5年10年後に「こうなって欲しい」から、この箱をつくっているんだ』と言えばいい。(藤井:そうですね。)

[*地域のあり方が指示されなければ単なる箱物に]

この道路を使うと、単にモノを運ぶだけじゃなくて、大学ができますよ、とかですよ。外国との交流がどうとか、社会福祉関係がこうなるとか、『モノを総合的に考えないと、将来への上部構造(スープラ)としての方向指示がうまく出来ませんよ』と。

[*総合的に考えなければ 将来への方向指示は出来ず]

その点ね、あなた方(※佐藤信秋議員、藤井聡内閣参与)のご努力。お二人は分かっているのだけれども、得てしてね、
上部と下部とを「分断」してしまって・・・

[*上部構造 suprastructure 下部構造 infrastructure]

藤井聡
そうですねぇ〜。

自民党の一部にあるようにさ、せっかくこちらの優れた先生(※藤井聡)が、【国土強靱化構想】と言われているのに、これを「単なる防災、災害防止、減災ということ“だけ”に限定」して、せっかくの公共的問題を広く、長期的に考えるということを、彼(藤井聡)に命じない。

どころか、彼をそこへ封じ込めようとしているという『巷の噂が我が耳に』頻々と入るんですよ?(と言いながら、藤井の表情を覗きこむ。笑)

[*公共的な問題を広く 長期的に考える国土強靱化]

藤井聡
(ただただ苦笑。。。)

(佐藤を見ながら)自民党問題ですよ!

そういう意味ではですねぇ・・・藤井先生にはものすごく感謝しているんですよ。感謝!

【国土強靱化基本法】というのをつくらせていただきました、国会で法律を。

『強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災減災に資する国土強靱化基本法』・・・こういうことになりました。

[*強くしなやかな国民生活 防災減災に資する国土強靱化]

で、元の「出発点」は、ぜんぶ藤井先生。3月11日の地震の後に、藤井先生に「どうしたらいいんでしょう?」と国会に来ていただいて、アドバイスしていただきました。

私はその時「野党」(※当時は民主党政権)でしたが、どなたがいいのか?と尋ねられて「藤井先生だ!!」と。その時にはじめて『列島強靱化』というシナリオをお持ちいただいて、「今のままではいけませんよ」と。「これからはしっかりとした、しなやかな国土と国民の生活をつくっていこう」と。こういうことを(藤井聡に)ご提案いただいて、その通りに実現をさせていただきました。

「その通り」って、ちょっと言い過ぎのような気がするんですが・・・(笑)

その通りですよ、本当に(笑)
ねぇ、(藤井)先生?

藤井聡
(・・・苦笑。)

いま、(佐藤信秋)先生に仰っていただいた国会が、(震災直後の)3月22日にあったんですけど、(震災の)11日から10日間ありまして、その間に国会からお呼びいただいたので、その時が初めて国会に出る時でしたので、どういうものかもよく分からないのですが、まぁ〜偉い先生方がたくさん居られる場なので『長期的なビジョンを言うべきだ』と、そう思いまして、折しも地震が起こって。

その時にだーっと考えますと、多くの日本国民がものすごいショックを、原発事故なんかも含めて、(ショックを)受けて・・・「もうダメじゃないか?!」と心がいわゆる「折れる」というのでしょうか?心が折れるような状況にあるんじゃないかと感じて、こういう時だからこそ、『しっかりとした復興を徹底的にやる!』というのは当然宣言するというのと同時に、『これからどんな(規模の)地震が来ても、絶対大丈夫な、ものすごく強くしなやかな、強靱な国になる!』ということを、『そういう計画を十年の計で、十年の計画でつくっていくべきだ!!』ということが、あのタイミングにおいて【日本国家の歴史】として、極めて重要な意味を持つんじゃないかと、勝手に、勝手に一人で想像しまして、仲間たちにいろいろと助けてもらいながら、10日間でつくった計画が【列島強靱化10年計画】なんですけども。

[*強靭 resilient な日本 列島強靱化10年計画]

僕ね、お二人の「いちばん答え難そうな問題」をポンッと出しちゃうのだけど、だけど僕は、物事は「強靱化構想」は結局は、国家を総合的に長期的に考えなきゃいけないと言ったのだけど、その端的な例を言うと、藤井先生、佐藤先生、仰る通りだと認める。そのためには、『金が必要』でしょう?それで、その金を「公債発行でいったらどうなるんだ?」あるいは、「税金でとったらどうなるんだ?」と。ところで、他方ではですよ、「赤字財政がどうのこうの〜」と大騒ぎしているわけさ。

そうするとね、一つの考えられるケースはですよ、つまりいろいろと世界的な不景気もありますからね。一般庶民と言うかな、比較的貧しい方からこれ以上の税金は、少々はいいのだけど、消費税の3%ぐらいはどーでもいいのだけれど、(それを)大きく取るわけにはいかないとなると、絶対に「金はどうなるんだ?」という問題になるでしょう。そしたら比較的金持ち、もっと言うと、「大きめの企業の、例えば“法人税”を上げるしかないだろう」という議論になったとしますでしょう?そうするとね、「法人税が高いなら、要するに日本から海外へ資本移動だ」と。今のいわゆる大企業を中心とする大企業を中心とする【財界】のね。

[*法人税が高ければ資本は海外へ流れると財界]

そうすると、単純論理から言うとね、物事が総合的なっちゃうのは、『そう簡単にね、外国に資本移動させてなるものか!』と。(藤井、佐藤:そうですねぇ。)『資本移動に対しても、ある種のレギュレーション(regulation)、規制をかけなきゃならなくなるという議論』が一切封じ込められているわけ。

[*資本の外国流出は規制という議論は封じ込められ]

そうするとね、公共施設の問題が、実は『資本の国際移動の問題』まで、厄介な問題が関係してくるんだというふうにしてね(藤井:そうですね。)、そういう議論を藤井さんは知ってるのよ?問題は【官庁】ですよ。

金融は財務省の問題だ。列島強靱化なんて言ってる奴に、金融まで・・・この場合で言えば、「口を出させねぇよ!!」と言ってるのは【役人たち】なんですよ。だから、「縦割り行政の弊害」って確かにありますね。佐藤先生は、「道路のことだけ考えていろ!」と?(藤井:困惑顔w)道路は、教育だ、福祉だ、みんなに関係してくるって議論を実は『封じる』というね。あるんでしょう、本当は(佐藤先生?)?【田原総一郎さん的な言い方で恥ずかしくなってきたけど】も(笑)

一同笑

いや、そこでですよ(西部)先生。議論のための議論として申し上げれば、『強靱化』というのは、私は「4つ」ぐらいポイントがあると思っています。やっていく上で4つ。

❶ひとつは、代替となる拠点や軸をつくる。代替。オルタナティブAlternative)日本海側をどうするか。これがひとつ。

藤井聡
バイパスをつくるみたいな感覚、バックアップですね。

[*⑴代替となる拠点や軸づくり 日本海側をどうするか]

❷で、もうひとつは、エネルギーとか情報通信、これも強くしていかなきゃダメだよね。インフラだけじゃなくて。(西部:そうだよね。)

[*⑵情報通信ネットワーク エネルギーの強靱化]

❸もうひとつは、町を強くしていかなければならない。ちょっとした地震でビルや電信柱が倒れたら困る。

[*⑶町を強くする ビルや電柱の倒壊させない]

❹次で4つ目に、全体を見れば「民」と「官」が力を合わせて、やっていきますよと。(西部:まぁ、そういうことだよねぇ。)そうすると【実は、民間の投資というのは、公共の投資もやっていかないと上がっていきません。トレードオフではない。】(西部:そうね。)

[*⑷官民協調 PPP Public Private Partnership]

[*民間投資は公共投資をやらねば上がってゆかず]

公共投資に関連して民間投資も)一緒に増えたり減ったりする。その関係をしっかり捕まえたら、経済を回しながらという意味で言ってもですよ、いま西部先生の仰る「投資する余力はあるのか?」実は、民間の投資も含めて両方やっていかなきゃいけない。

Public Finance Initiative(藤井:「PFI」ですね。)

[*Public Finance Initiative 民間資金の公的活用]

これ(PFI)の理解はね、これは世界的に混迷しているんでしょうけども、日本ではね、勝手にこんなふうに決め込んだのね。

「これからはマーケット(市場)の時代だ。マーケットのための資金が民間だけで足りないときに、PublicなFund、公共資金をいかにしてマーケットに注ぎ込むか」という話だろ理解している人が、非常に多いんです。

でもね、大事なのはむしろ『逆』なんですよね。(佐藤:仰るとおり。)Public Activity 公共活動のために、これを「公債」だ「税金」だなどということではうまくいかない面もどんどん増えてきているから、そうすると【民間資金】ね。民間資金を放っておけば、中国へ行って、中国で大ヤケドして、次に東南アジアに行って、またヤケドしてね、それでグローバリズムの荒波に飲み込まれて、『日本人のせっかくつくったファンドが、どんどんグローバリズムの中で蒸発させられてしまう』と。

[*民間資金は中国で大火傷 グローバリズムの中で蒸発]

それぐらいなら国内の国土強靱化でいいのだけど、国内の公共投資のために収益率は公共投資は少ないけども、なんといっても政府がついていますからね。具体的なプロジェクト、計画がしっかりしていますから、【そういう(民間資金を)「公共活動」に、外国に投資して火だるまになるくらいなら、「国内投資」に向けていく】という、それこそが、【Public Finance Initiative(民間資金の公的活用)】の中心でないといけない、のだけども(藤井:そうですね。)、そういう議論すらね、僕が知る限りは、与党(自民党)でも、役所でも、国会でも出されていないというね。

[*公共活動のための国内投資 PFIの中心であるべき]

貴方(藤井聡)はね、やっぱそろそろね・・・「俺は工学者であると同時に、金融学者でもあり・・・」(藤井:ふっふっふ。笑)、言い出しっぺがもっと総合的に構えていただきたいと、田原総一朗的に言いたくなるわけね(笑)

藤井聡
(爆笑)

3月22日に国会に提出させていただいた計画、これは今でも大学のHPに貼ってあるんですが、そこには当然ながらインフラストラクチャのこと、堤防のこと、耐震補強のこと、復興のことが書かれているんですが、それは実は全体の半分以下で、やっぱりそれ以降はですね、『そのためにどういう投資計画を立てるのか』(西部:そうですね。)という意味で、『マクロ経済学』、それからそのお金をどう調達するのか、国債発行こういった『金融論』、その時の金融論を考える時に、金利が上がってくる時に対するどういうような手当をしていくのか、そこで『日銀の話』なんかが出てくるわけです。

[*日本復興計画3月22日初版 京都大学藤井研究室HP▷『京都大学 藤井研究室』 http://trans.kuciv.kyoto-u.ac.jp/tba/


いわゆる【アベノミクス】と呼ばれている「原型」がそこに書かれていてて、(アベノミクスにおける)第一・第二の矢は、明確にそこに書かれていてて、第三の矢についても、これは記載をしています。

それは「復興」並びに「強靱化」をするには、『国内』に、いろいろな資金を含めた『国力』を充当していく必要があるので、『グローバリズムを過剰に進めることは一旦中止をして、いろいろなアクティビティを国内に集中するべきだ』と。

[*グローバリズムの推進中止 TPP参加は延期すべき]

そういう意味では、明確に【「TPPは延期すべきである」】ということが、その計画書には書かれていましたし。そのために『デフレ脱却』の観点から考えると、消費税の増税というのは、大きなブレーキをかけて、そして「公共投資」及び「民間の活動」を低下させてしまうので、【「猛勢な国土強靱化・官民投資を活性化するためには、消費税も増税すべきではない!」】ということも明確に書き、構造そのものを強靱化するというのは、過剰な官から民への流れではなくて、【「構造改革規制緩和の方向ではなくて、規制強化をして、構造の強靱化をするべきである」】という、そういう方向での『第三の矢』をやるべきだ!というようなことが(※京大藤井研究室の「日本復興計画3月22日初版」に)実は書かれているんですね。

[*デフレから脱却の観点 増税は回避すべきと提言]

[*構造改革ではなく規制強化 構造の強靱化を提言]

役割分担とか、分業も必要なんだけどね、【アダム・スミス】読んだってさ、なんのための分業かと言えば【協業】、お互いね。『協業のための分業』でしょう。(※アダム・スミスの「国富論」の中の分業論)

そういうことすら分からずにね、「君は防災問題だけやっていなさい!」ってね(藤井:んふふふふ。笑)そういうふうに言っている役人どもがね、あっちゃこっちゃにたくさんいるんですよ。

自民党だってねぇ、みんなお忙しいせいもあるんでしょう、委員会で分割してさ。「金融は金融のことしか知らん」って人がどんどん増えているのね。そういう意味で、【専門主義(specialism)の弊害】というのが体中に・・・僕の身体と同じかな?『毒がまわったような感じ』になっていますね。

例えば、(私は)『町を強くする』と言いましたが、ハードの面でいくと、「ビルを建て替えてください」と。これは『知恵』ですよね。これ以上、古いものを地震に持ちそうにないビルは建て替えてくださいと。そこで、PFIの思想が若干入ってきて(西部:あぁ〜そうね。)、なんですよ。

[*老朽化した建物の建替え 民間投資の促進と支援]

「みなさん、建て替えるには採算取れませんよね?」と。旅館やホテルが。その場合にはどうするか。以前は「個人の財産に公は援助しません、支援しません」ですね。この辺が(公と民の)両方が寄り合って「規制はするけども、財産だけれど、早く建て替えて、いいものをつくってくださるのなら(官民一緒に)やっていきましょう」と、こういうことをやりはじめたりしてきています。これは、【逆側(公▷民)からのPFI】ですよね。いろんな形があるんだと思います。

藤井聡
政府の国土強靱化推進室の取組でも、国土交通省は重要ではありますが、経産省のエネルギー行政の問題、産業構造の強靱化の問題、農水省においては食糧安定供給の問題、金融庁に関しては金融が地震の時に崩壊しないような取組を考える、文科省では防災教育、当然、防衛省はどういう救援をするか、総務省ではITとか情報通信機器が(地震で)壊れないようにするにはどうするか、そういう意味で非常に幅広く、今の国土強靱化行政も行なっていけるのですが、それと経済財政諮問会議との議論を。

[*国交、経産、農水、金融、文科、防衛、総務、厚労省 あらゆる分野の強靱化が国土強靱化には不可欠]

我々は強靱化の中身を議論するところでありますので、それが「マクロ経済にどういう影響を及ぼすか」ということについては、必ずしも議論はしていないという状況ではあるんですけども。

まぁ〜それはそうでしょうね。やっぱり委員会レベルじゃ無理ですよね。やっぱり、そのために【政治家】がいるのですよね。全体をこう繋げる・まとめる、あるいは、方向づけるね、そういうのが本当の『ステイツマン』(statesman▷立派な政治家)ですよね。

[*全体をまとめ方向づける statesman 政治家が必要]

それに対して『ポリティシャン』(politician▷いわゆる「政治屋」、自己の利益追求型の政治家のこと)というのは違うんですよね。「ここをこういじくればあ〜なる」、「政治屋」と言うんですけどね。ステイツマンが必要です。

学者だってね、(藤井を指差して)この人を褒めて言うんですけど、『学者』なんていう言葉自体が僕は不愉快ですよね。(藤井:あ〜あ。)だって、本当の学問をね、具体的に考えた時にはさ、「今の状況」の中に踏み込まなきゃいけないでしょう。で、「今の状況」なんて、経済学の教科書を紐解こうが、政治学をどうしようが『何もわからない』のです、ほとんどね。そしたら、本当の学問をやろうとしたらね、ある程度は、政治的なセンスと責任感で、状況の中に踏み込まなきゃいけないんですよね。

[*本当の学問は政治的なセンス 責任感で状況に踏み込む]

ところで、話がズレるようですけども、日本人は本当にヒドいんですよ。学者連中もヒドいですよ。貴方(※藤井聡)に同情して言うのだけども、例えば、政府とか何かに関わった途端ね、『あいつは政治に取り込まれた』とかさ。

藤井聡
あ〜あ、そういう言われ方ありますね。

『学問を捨てた』とかさ。『学者として邪道だ』とか、そういう意見が、昔ほどじゃないけども、まだありますよね。困ったもんですよね。

そうかもしれませんよね。我々が(藤井聡も含めて)学んだのは、シビルエンジニアリング(Civil engineering)『土木工学』と訳してますけども、(本来は)【文明の工学】。『文明』というのは、幅広いんですね。

そして、学問だけじゃなくて、【実践】もしなければならない。(藤井:そうですね。)

「civil」という言葉のね、普通、「civilization」というのは「文明」と訳すのだけど、civilという言葉は、もともと『civitas(キヴィタス)』と言って(藤井:そうですね。)ギリシャの都市ですよね。ローマでもいいのだけども。

[*civilは civitas(キヴィタス)が期限 都市国家に役人立つ人材]

藤井聡
もともと(civitasは)『塀(へい)』という意味らしいですね。キヴィタスの語源は(周囲に)塀があって。

都市国家だとしましょうか。城壁で守られているね。『この都市国家のために役に立つ人材のことをcivitas(キヴィタス)という』わけさ。

ところが、今は違うのだもの。(市民のことを)「Citizen(シティズン)」というとね、「一般市民」とか言ってさ。

市民とは何か?と言ったらさ、勝手に自分たち好き放題やっているのを「市民」と言ってるわけさ。(藤井:笑)そういう意味じゃ、【public mindを失って「己のことのみにかかずりあっている」のが、今の日本の市民】ね。

(小林)麻子さんを利用するような発言で卑怯なのだけどね・・・Citizen(シティズン)・・・時計の「シチズン」じゃないよ。(麻子:笑)英語でそれを引くと、だいたいどういうふうに書いてあるかわかる?検討つく?

小林麻子
市民・・・。

でもね、『市民とは何か?』もこの字引に書いてあるんだよ。

【「citizenとは、国家から守ってもらうことの引き換えで、国家への義務を果たす人々」】とこういうふうに書いてあるのね。

一同
う〜ん(唸る)

[*citizenとは、国家から守ってもらう引き換えで義務を果たす]

本当にそういう意味で、それはフランス語では「citoyen(シトアイヤン)」(※ドイツ語でも同じ)というのね。

日本の「市民」の(本当の)意味は違うのだもの。その辺りの公園の市民集会で風船をあげたりしているのが市民というね。(小林:はい。)本当に困ったことなんですよ。

[*国民の義務を果たさずただ己のエゴだけをむき出しにしている人々▷日本の自称・市民]

パブリック・マインドを持って、みんなが、中央と地方の役所、そして民間、そいうものを協調する・総合する・まとめ上げていくというのが、だんだん無くなってきたのね。

藤井聡
国土強靱化行政のお手伝いをしておりますけども、そこで私が常にどの方とお話する時でもベースにしているのは、もちろんいろんな『危機』があると。それに対して対応しないといけない。対応するためには、全ての人が何かの対応をみんなやって、それでチーム・ジャパン、オール・ジャパンで全体として対応していこうと。

ちょうど、サッカーならばフォワードやら、他のポジションのなんだやらがバラバラになっていると、絶対に試合には勝てないけども、それぞれのチームメンバーが、いろいろなチームワークをやっていくことで、はじめて試合に勝てるように、国土強靱化もチーム・ジャパンでやっていかないといけない。

だから、中央政府・地方政府、それから大人も子供も、それから民間も公共も全部これがまとまってやっていかないといけない。そういう意味で国土強靱化は、そういう意味での【国家プロジェクト】だ、そういうふうに思いましょうということを申し上げるんですけども。

仰る通りですよね。【国民運動】にしていきたいなというのが、もともと(西部:僕も賛成。)藤井先生もそうでしょう。私なんかもそうですけどね。

ソフトもハードも一緒にして、民も官も。総合力でやっていこうと、こういうことです。

[*官民協調と総合力 国民運動にしてゆくべき]

藤井聡
西部先生が仰った意味で『市民化』(※本来的な「市民」ではなく大衆若しくはB層的な市民)してしまった人々をシヴィライゼーションCivilization▷文明化、教化)していく、そういう取組であるとも思うのですよね。

なんかねぇ、日本人の言う「市民」というのは『私』のね・・・

藤井聡
「死民」ですね(笑)

麻子さんね?『私』という漢字ね。この漢字のもともとの意味は分かる?

小林麻子
・・・。(困り顔)

「のぎへん」に「ム」と書く(私)のはね、この「のぎへん」というのは、例えは『米』のこと。この「ム」はね、女性が得意だと言われている『肘鉄(エルボー)』ね。(小林:あ〜あ。)「私に寄るんじゃない!」ってね。「(寄ったら)肘鉄を喰らわす」ってね。

つまり「この食べ物は、私のものよ。人にあげないわよ。」というのが、この『私』の意味で、漢字で書くと『私』というのは、非常に「卑しい」ことを指すんですね。ちゃんと国語辞典に書いてあるんですよ。

[*「のぎへん」この食べ物は私の物と 「ム」肘鉄を喰らわす]

昔はね、『私商ひ(わたくしあきない)』という言葉が、江戸時代までにはあったそうですね。「私商ひ」というのはね、今で言えば「Private Sector」なんていうことになるんだろうけども、元々の意味は、密かに・・・『私』の時を使って「ひそかに」とも読むんですよ。(藤井:あ〜あ。)

「人には示されない卑しいことを、ひそかにやる」ということが『私』というね。だからもう、僕はここまで来ると、『私』という言葉を廃しましょうと。

[*ひそか▷密か▷私か]

[*私商ひ(わたくしあきない):本業以外にする商い。副業。内職。また、商家の奉公人が、主家の仕事のかたわら、自分の利益のためにする商い。自分商いのこと。]

藤井聡
そういう意味で、(「ム」の字の)上に「ハ」を書いて、『公』の字にすれば、全体にまとまるという。

あーそうそうそう。で、「ム」の上に「ハ」を乗せて『公(おおやけ)』でしょう?これがすごくて、肘鉄(ム)を喰らわすようなせせこましい根性は・・・この「ハ」というのはね、「開きましょう」ということ。

もっとね、私事に閉じ込まらないで、人々のことも考える。心を開きましょうということ。それが「ハ」「ム」・・・『公』ということ。

[*『公』の「ハ」は「開く」意味 人々の事を考え心を開く]

だからね、なんかこのあたりのセンスがあるわね。一直線にあなた方が言っている難しいことの結論に繋がらないけど、構え方が分かってきますよね。

藤井聡
まさにそういう方向に、地震という実際の問題を通して、日本人全体が、そういう「私」から『公』的な存在になっていくといいのになぁ〜というのが、強靱化をやる上での願いですね。

福澤諭吉】がね、明治の15・6年前後に『国権派』と『民権派』に分かれたでしょう。薩長が『国権』と言って、それに対して自由民権の『民権』ね。国権か民権か、という二分法でやっていた時に、福澤諭吉が一人立ち上がってね、自分の新聞で言ったんですね。

『政府は国民の公心の代表なり。』

政府を取るか、国民を取るか、などという馬鹿話はやめなさい。なんで政府ができているかといえば、国民に共通する公心を代表するものとして政府があるんだと。あるいは、あるべきなんだと。

[*国民に共通する公心の代表するものが政府]

しかもそれ(を福澤諭吉が言ったのは)普通選挙をやって議会ができる『前』の話で、はっきりと(福澤には)見えてたことね。

それがあるから百何十年もますます見えなくなっている。また小さい声で言おうかな・・・(先週に続いて)【愚か者!!】

一同
(笑)

YouTube(で見ている)の人たち頼みまうよ、本当に。

『萎』える(なえる)って字は、「くさかんむり」でしょう、その下に委員会の『委』と書くでしょう。みんなね、委員会がなぜ『委』を使うのかって、佐藤(信秋)先生は(参院)環境委員長ですけども、『委』というのは「小さい」とか「少ない」という意味さ。「委員会というのは代表者だから、数が少ない」でしょう。ですから(「委」の字は)「少ない」という意味。

で、こっち(「萎」)は、「草(くさかんむり)」が「小さくなる・少なくなる」というので、それで『萎える』という字になるんですよ。

一同
あ〜あ。なるほど。

[*「萎」えるという字は 草が少なくなるという意]

もちろん『委』員会はいいんですよ、小さくて、少なくて。でもそれだって、何か多くの者を代表していないとね。

【「工学だろうが、経済学だろうが、何学部だろうが、(自分の専門領域だけに)閉じ籠ると、学問が、勉強が萎えちゃっているんですよ。」】

藤井聡
(深いため息をつきながら)はぁー。全くそうですね。

う〜ん。

YouTubeの皆さん!
皆さん自信を持ってね、自分の気持ちを素直に広く、私心を開けば、たいがいあれですね。工学だろうが、経済学だろうが、見えてくるんですね。

藤井聡
あ〜あ、そうですね。

いま、それが必要ですよね。

そうしないと(佐藤信秋議員が)おっしゃる【国民運動】というのは盛り上がらないでしょう?

それは広がりません、えぇ。

藤井聡
大学にしても、ぜんぶこうやって「専門化」してくるってかんじですよね。

本当に2週に渡り、ちょっと僕ね、病身にも関わらず、喋り過ぎて申し訳なかった。

どうもありがとうございました。勉強になりました。

【次週】「国際法をふりかざしても無駄」 ゲスト 評論家 中野剛志