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戦後70年間の結果にどう対処するか① ゲスト 小林興起×東郷和彦×脇雅史×西田昌司(西部邁ゼミナール)

戦後70年 特別連続企画:『政治家としての戦後70年間の結果にどう対処するか』ゲスト 小林興起(国民党代表)×東郷和彦(元外交官)×脇雅史自民党参議院議員)×西田昌司自民党参議院議員

【ニコ動】
西部邁ゼミナール)戦後70年間の結果にどう対処するか① 2015.10.11


今村有希(アシスタント)

今日から4週間、政治家および外交官をお招きして戦後70年間の結果にどう対処するか、忌憚のないご意見を聞かせていただく予定です。

脇雅史自民党参議院議員東郷和彦元外交官にして京都産業大学教授、小林興起国民党代表、そして西田昌司自民党参議院議員の四方のご登場となります。

第一回目は『戦争と平和』と題しまして、過ぐる大東亜戦争の評価と只今の安保法制の態度はどうあるべきかを主要な論点として議論がなされるはずです。両者に共通しているのが『アメリカという国をどう見るのか』ということであるのは言うまでもありません。

では、よろしくお願い致します。


よくいらして下さいました。ちょっと一言だけボールを投げて皆さんであとは議論して下さい。

このまえ憲法でね、憲法学者でもう名前も忘れましたがねぇ・・・


(笑)


「今度の安保法制は憲法違反だ!!」と。まぁもともと自衛隊憲法違反だと始まるんですが、それ言ってからメディアがすっかり喜んじゃってね(呆)・・・さて、それでですけどね、ソクラテスの昔から『悪法もまた法なり』という言葉がありましてね。この数週間、多くの人に確かめましたら「悪法も法であるからして法治は大事だから、悪法とて守らなきゃいけないんじゃないのか!?」という。

僕ね、むかし40歳の時にプラトンの書いた『ソクラテスの弁明』というの読んでみました。

『悪法もまた法であるから・・・これ僕の形容詞が入りますけどね・・・悪党の政治家がそれを執行して自分を死刑に処するであろう』と、こう言ってるだけね。ついでに言うと、仲間が脱獄、牢獄から逃亡を勧めるけども、自分は年だし面倒くさいから、毒杯をあおってあの世で友達と語らう方を選ぶ、と言ってるだけなのね。

悪法も法だから守りましょうなんてことを、別にソクラテスがどうって言うんじゃないんですよ。常識で考えましてね、歴然たる悪法が守られたら世の中がどんなヒドいことになるか、少しでも考えたら、裁判官ならいざ知らず、憲法を学ぶものとしての学者が国会に罷り出てきてですね、この憲法の9条の第2項がいいか悪いかについて、一言の価値判断も述べずにですよ、偉そうに憲法違反ですとか言って世の中を騒がせるという【あの憲法学者ども!!】ね、固有名詞はあげませんけども。あぁいうものがこの日本列島にまだ存命しているというだけで、この国の文化水準の低さがわかると。

[*憲法学者も誤解している「悪法もまた法なり」 ]


(うんうんうん)


・・・というボールを一つ投げて、どなたかこの安保法制をめぐる日本人の戦争観・平和観の情けなさ。


それまったくその通りでしてね、安保法制が憲法違反だと言ってるんですが、そのほとんどの人がまた、自衛隊憲法違反だ!!と言ってるんですよね。


そうでしょう。


だけどこの現実のすごいのは、実は共産党の小池先生(小池晃)と実は自分のインターネット番組で対談してるんですけどね、共産党まで含めてですよ、日本の政党で自衛隊憲法違反だと言ってる政党はというと、これは『無い』んですよね、これは。

自衛隊自衛権として自然権として、独立国なら有るというそういう解釈。自衛隊を認めているんですよ。ところがそれを認めながら、集団的自衛権は行使出来ないということ自体ですね(笑)、つまり自然権として自衛権を認めたら集団的も個別的も関係無いですよ。まずは自然権の方が(この場合だと)上に行ってるんですから、憲法よりも。そこの現実をまずは政治家は自衛隊を認めることで、まぁ認めているんですけども、憲法学者はそういうことすら全く何も考えていないんですよね。

ところがそのことも、本当は与党側もそういう質問をしたらいいんですけどもね、全然せず、私ならそういう質問をしますよと一応言っておいたんですけども、まぁお呼びがなかったということなんですが(笑)


憲法の9条の第1項、第2項ね、世間話に落とせばこういうことなんですよ。

第1 項で言うと、侵略はいけない。世間話に落とすと、「男性たるもの女姓をレイプしてはいけない」、非常に正しいこと言っているんですよ。

第2項の文章はね、「レイプをさせないために、男の・・・急に話を落としているわけじゃないんですよ。」

一同

(笑)


「・・・逸物は持ってはいけない」と。

今村有希

(大ウケ。笑)


ねっ。「使ってもいけない」と。こういう文章に(憲法の9条は)なっているんですよ。どこをどう読んでもね。


そう。


・・・恐ろしい文章ねぇ・・・。

一同

(笑)


(スタッフを指差しながら)皆さん(逸物を)持っちゃいけないんですよ。

今村有希

(大ウケ)


憲法というのはね、日本がつくったというよりも、その敗戦の中で占領軍アメリカがつくったわけですね。だから、それを文字通りに読めば、自衛隊も何もかも無いと。完全な非武装というふうに思えるわけですけども、それじゃいかんと悟ったのが、実は『占領軍の方』であって、ご存知の通り朝鮮戦争が起こった時に、これは警察だけじゃ話にならない、自衛隊みたいなものが欲しいということで、警察予備隊をつくるわけでしょう。私はあの時にまだ占領下でしたからね、アメリカとして占領軍ですから、憲法を超法規的に、自衛隊の前身、自衛隊的なものはこれは持たなきゃいかんじゃないかと言って、憲法改正があった。それは『超法規的に占領軍だからできた』ということですね。

その後、名前が自衛隊に変わるわけですけども、そこで占領軍が終わって日本が自立していくわけですが、まぁそれを考えると、国内を守る自衛隊は最初から今の憲法でも認めた形だったと。それで、外国へ行ってやるのはイカンよ、というふうに読むと言ってる学者の話もまぁある程度はわかるんですよ、はい(笑)


結局、憲法というのは文章で書きますよね。文章で書く以上、『解釈論』は当然有るんですよね。解釈の幅は当然いろいろあって、時代の流れによって大きくなったり小さくなったり当たり前のことですよね。その「憲法を解釈してはいけないんだ」ということがまたなんか少し頭狂ってるんじゃないかと思いますね。

どう書いたっていいわけですけども、もともとの書き方が変な憲法ですから、我が憲法はですね。特に9条をしっかり読むと、さっきの(西部の)例えはともかく(笑)、そういう主旨になっちゃうわけです。だから、無理やりみんな自衛隊は合憲だと思い込んでいるんですが、これはある種、不誠実な、国家の一大事を決める時に、文章を間違って読むというか、字面の通りに読んだらおっしゃる通りになるんですよ。それをなんでそういうふうに読まなくてはいけないのか。『そこの不誠実さを我々(=政治家)も国民も自ら毎日感じて生きていかなきゃならない』のであって、『もっと誠実に憲法というものに向き合おうではないか』と。だとしたら当然、【改憲論】になっていくんです。その辺りを全く無視して、字面通り読んだら違憲だと言って、今回の(安保)法制も違憲だとか言ってる人がのさばっていること自体がおかしいと思いますね。


ただ、字面通りであれ厄介なのはね、普通の文章でしたら、例えば「国民主権」という言葉を、国民とは何ぞや、主権とは何ぞやという相当幅広い解釈が可能になるんですよね。

ところが、9条だけはね、あれはほとんど「一種の物理学用語」なんですね。「戦力」でしょう、「交戦」でしょう、やっぱり非常に限定されたピストル、大砲でしょう、飛行機持ったら戦力でしょう、ということになっちゃうんですね。戦力の解釈の幅なんて非常に狭いんですよ。9条だけは解釈の余地が無いぐらいに非常にテクニカルな技術的な用語で書かれている文章で、あれを解釈したなら、「独立国家ならば国家の自衛をするのは当たり前だろう」という余計なあれを持ってきて自衛隊を合憲とするという解釈はありますけどね。憲法そのものに属すれば、あれは明らかに自衛隊憲法違反であるんでね・・・


いや、そうですね(苦笑)


僕の一存じゃなくて、【田原総一朗】なる評論家が僕に偉そうにね、昔ですけども・・・

「西部君!君は自衛隊憲法違反だって文章を書いてるじゃないかァ!!」(田原総一朗)と言うから、『そんなものは書いてません。私が書いたのは、憲法自衛隊に違反してますって書いたんです。』ってね(笑)

一同

ワハハハハ(爆笑)


つまりね、『どっちが大事か』ということを考えればですよ、つまりアメリカ人がたった6日間で書き散らかして、旧帝国議会がですよ、何ヶ月か忘れましたけどね、硝煙の臭い消えやらぬ大敗戦混乱期で、もう西も東も分からないまま議論をやって手を挙げて決めたものと比べたらですよ、やはりね、自衛隊の方がね、出来たのは54年(1954年)ということになりますから、あれ(大敗戦)から9年後でしょう。相当慎重な議論をしてつくっていますからね、自衛隊の方が法律として体裁がしっかりしているんですよね。

ですからまぁ、『憲法自衛隊に違反してるという憲法学者が国会に出てくるようになれば面白い』んですけどね。


そうなんですよね。小林先生(小林興起)が仰いましたように、もともとGHQが(戦後憲法を)つくりましたね。で、つくった時にはその時の総理大臣が、『こんな憲法では国を守れないじゃないか?』と【野坂参三】(※共産党中央委員長)に言われた時に、「自衛権も放棄します」とハッキリ言っているんですよねぇ。


そうなんだよねぇ。


またその次にGHQが(自衛隊を)「持て!」と言ったと。要するに、GHQの占領政策が変わったというのが根本的な問題。『別に日本を守るためとか関係ない話』で、要は今まで反共というか、共産主義と手を結んでいたのが、東西冷戦時代から完全に(占領軍アメリカの)方針が変わったと。また方針が変わったのか気が変わったのか、占領前期の憲法と占領後期の自衛隊との関係の矛盾点ですよね。その矛盾点は、『占領政策の変更』なんですけども、そこを全く我々は教えられていないというか、議論されていなくて、両方とも包含した形でずーっと占領政策として、戦後も占領が終わった後も続いているという。やっぱりそこを問題にすべきだと思うんですよね。

[*占領政策の変更が生んだ憲法九条自衛隊の矛盾 ]


だから「戦後レジームの脱却」というんだったら、そこのところをまさに、ずーっと改憲論者はだからこそきちんとそこのところの憲法を改正すべきだと言ったでしょう。


そうですね。


憲法論を飛び越していきなり安保法制論ってね、それもやっぱり保守派のクエスチョンマークが付いた、今回の安保法制じゃないですか。


仰る通りです。


アメリカの占領政策が変わった時に、当時の吉田総理(【吉田茂】)は変更というのを受けて、『(憲法の)解釈の改正』をやったわけですね。自衛隊は合憲だいうのを持ってきて、そのかわり自衛隊は最小限、残りは全部アメリカにやってもらうというのを『日米安保条約』という形にして、それでその日米安保条約は当然合憲といったところで戦後の改正が出来て、問題はその後ですね、吉田総理が貧しい日本のあの時期に、自衛力を最小限として残りは全部経済力に持ち込むというのは、これは非常に一つのいい選択であったと私は思うのですが、問題はその後、『アメリカに全部やってもらうというところに安住してしまった結果、幾つかの根本的な矛盾が起きた。今度の安倍総理のやられた事は、その矛盾の一つを解決するということ』だと私は思いますけども。


SEALDs(シールズ) なるね、えぇ!?(笑)ども(共)も含めて、「憲法改正してから安保法制やるのが筋だろう」というね、法律的筋論が幅広くあるのね。


うん。


僕に言わせればね、今さら憲法改正反対してたヤツらがね、今頃急に態度変えて「まず憲法改正」と言うのがねぇ・・・

一同

(苦笑)


『卑怯者の域』だと思いますけども、


そうですね。


それも置いといてね、やっぱりそれぞれがですよ、先ほどの『悪法』と関係がありますが、【憲法9条の第2項は文句無しの悪法】であってね、悪法を悪法として、そもそも改正論議する前にですよ、【悪法は憲法の内部からomit(オミット=除外)する 】というね・・・


そうです。


もちろん悪法も解釈次第ってことはありますけども、これは【歴然たる悪法】ですからね、これは【無いもの】と認めて事をはじめるというのが、本当は【常識ある国家】でね。

[*悪法は改正論議以前に無きものとすべき ]


そうですね。


それを今さらのように、憲法改正反対しているヤツがですよ・・・

「改正もしないで安保法制やるとはなんだー!!」と言ってあとはみんなでお手手をつなぐというのも不気味ですよ。


そうです。


僕ね、悪法論議したのは、これ(憲法9条2項)は文句無しで悪法であり、だってそれをしないとヒドいことになりますよ。自衛隊の予算が毎年5兆円付くんですよ、それを何十年もやっているんですよ。それ全部で賛成してそれを認めているんですよ。どうするんですか安倍君、それ自衛隊に返してもらうんですか?


(笑)


今回、その安保法制反対と言われている人たち、あれ心底反対しているみたいですねぇ、いろいろ聞いてるとね。で思うんですけど、その根底の価値観というか、その「まず戦争は絶対に悪いことです、いけません。子供を戦争に出してはいけません」と。そうするとそれは何かというと、あれだけヒドい戦争を我々・・・我々は子供で分からなかったですけども・・・体験をして、もう二度と戦争はやるまいとみんな思ったんですね、肌で。あの時、昭和20年以降。それが第一次大戦が終わったヨーロッパでもそうだし、もう二度と戦争はやめようと言うんで、『パリ不戦条約』が出てきますね。それと同じことで、それが更に深化した格好で、戦争だけは絶対にやめようと。その【絶対的な価値観】として存在しちゃったと。

しかも、それを我々(アメリカに)占領されて、それを言っているのはアメリカだったと。


うん。


ですから、世の中を支配している絶対的価値観みたいなものの根底に【平和論】があって、それに反するものは全て止めさせるべきなんだと、もう議論の余地は無いんだと、何が来ようとも戦争はいけなくて平和なんだと、その【平和絶対主義】みたいなものがこの70年間、この我が国の言論空間を支配してしまって、それを真面目に考えて、『日本という国の独立はどうしたらいいのか?』というところに考えが行かないんですよ。もう絶対的な真理だから文句無しに反対!反対!!と叫べばいいんですよ。だから、あれは一種の【宗教】ですよね、【平和絶対主義宗教】になっちゃってて・・・

[*戦争反対を叫ぶだけの「平和絶対主義宗教」 ]


そうそうそう、そうですね。


その宗教になっちゃった結果、『平和がどうしてつくられているか?』ということについて全く分からなくなって、平和というのはやはり【力の均衡】によって【力の空白が無い】ことによって平和が出来るんですね。これは、国際政治、歴史を勉強すれば一目瞭然明らかなんだけども、「歴史を勉強しない」「国際政治も勉強しない」、その結果、憲法ということだけしか頭に残らない。

[*国際政治の歴史が証明、平和とは「力の均衡」 ]


お嬢さん・・・。

今村有希

はい?(笑)


フフフフフ(笑)


「平和」というのは英語でなんていう?

今村有希

ピ〜ス。


そうか。ピースだったのか。


(ニヤニヤ)

今村有希

エヘヘ。


peaceの語源、一度教えたと思う。このテレビでもやったけど、何だと思う?

今村有希

パックスゥ〜?


pax。よく覚えてますね(笑)


pax、paxの意味は簡単に言うと、『強者が弱者を平定する(pax)』 ことなんですね。

[*peaceの語源はpax(ラテン語):強者が弱者を平定する ]

今村有希

(うんうん)


もっと言うと、平和の定義というのは『戦争が無い状態』ですよね。

[*平和とは「戦争が無い状態」 ]


そうですね。


積極的に平和とは何ぞやということを定義出来ないんですよ。『戦争が無い状態』、だから『戦争を無くするためにはどうしたらいいか?』というので、武器も持たなきゃいけないとか、もっと言うと、たまに小競り合いもやっておかないと大戦争が没発しちゃうとかね。


占領されているところというのが、戦後の民主主義ではないんですよ、日本人ね。それは、戦争が終わって平和になりましたと、占領時代に憲法自衛隊も、まぁ(占領軍の)気が変わってつくらされましたと。で、そのあと独立した、というふうになっているんですけども、戦争が終わったという事実だけで、あとは【占領という言葉を全部忘れてしまって】いますよね。

だから、【平定】されて、まさにそれが【平和】だと。


情け無く聞こえるんですけどね、「アメリカに守ってもらってる」とかね、そんなのね【平定されてるだけ】ですよ。


そうです。


そうではなくて、アジアの平和を実現するために、日本はアメリカと協力してアジアの平和に努力している、そういう平和でなければいかんわけですよ。そういう意味ではこの「守ってもらう」なんていうことは、如何にも占領された政策の名残だと私は思うんですけどもね。そういう言葉は口にしてもらいたくないし、


そうですねぇ。


そのためにも今ある『日米地位協定』 、こんなふざけた不平等条約はただちに改定する、ということは言わなきゃだめですよ。


あぁ〜。


そうですね。


その70年の間、最初から忘れてたわけじゃ決して無いと思うんですね。占領が終わって、その後の沖縄の返還が終わるまでの20年ぐらいは日本がアメリカを変えようとした。第一が、『安保条約の改定』、二番目が、『沖縄の返還』、この間の日本人、日本の外交というのは『アメリカから取り返す』というところに特に重点があった。

問題はですね、沖縄が帰ってきた後、それから更に冷戦が終わった後、『その状況に甘んじてしまって、次の打つ手を打たないで来た』、その間にまぁ昔の事を忘れていってしまったと。ここをもう一度なんとか気力を新たにしなければならないと思いますけども。


それもそうだと思うんですけども、それは外交とか政治の第一線の知識人は全部そうだったんですが、国民は多分違うことを教えられてきました。憲法をつくった時の話からですね、要するに、「不戦の誓いを立てて、我々は平和国家となりました」というところからはじまっていますから、その辺のところは国民の・・・


だからね、その辺の流れはね、なんと言うか・・・我々自身のことを考えてみると。昭和20年の2月生まれですから、で、戦争に負けたなんてことを自意識としては持っていませんよね。それは高校
大学に行って、その極端なことを言えば、最近になっていろんな本を読み漁って、その『war guilt information plan(もしくは program)』なんていうものもね、「ここまで深く我々は占領軍にやられていたのか・・・」ということを改めて思ったわけで、あの本当の意味で東郷さんが仰るように、日本の独立をキチンと考えようという世代が、その「WGIP(war guilt information plan)」のお陰で今育ってきた我々の後輩は本当に考えなくしまって、アメリカにまさに平定されっぱなしの国民に成り下がって、独立国なんてとても言えないんじゃないかなって・・・


その典型が・・・


(割って入って)僕は違って、東郷大臣にお聞きしたいことがありまして(笑)

西田・小林

(笑)


50年代にあの「片務性」と言われてて、日本だけがアメリカの防衛に協力する、片方の義務だから。ところが60年に(安保条約の)改定が行われて、  その時に僕はまだガキであれこれ暴れてた、そんなことはいいんですけど、それを「双務性」「お互いに義務を受け持つ」、アメリカにも日本を守る義務がある、一見聞こえいいでしょう?

今村有希

はい。


日本にとっては改善じゃないかと。ところが問題はね、義務の「務」ですよ。国内でしたら義務に違反しましたらね、警察が来て捕まえて検事に控訴されて裁判所で罰金取られる。ところが、国際社会にはですよ、義務を果たさない国をとっ捕まえて税金を徴るとか罰則を加えるという、世界政府とか世界司法当局は存在しないし、また逆に、そんなものが存在したら、世界は丸ごと統一されて、恐ろしい社会画一世界ですよ。そうですね。

そうすると、日本人が考えなかったのは、簡単に双務、双務と言うけども、アメリカが義務を果たさなかった場合にいったい誰がね、アメリカにお前義務を果たせよと、言えるかいったらですよ、簡単に言うと、日本が強くなければ、そこそこ強ければ、お前さんね、俺たちにだけ義務を果たさせて、お前義務を果たさないとは何だ?!そのうち見てろ、となるわけですよ。そうすると、【日本が力を付ける以外に実は「双務性」なんてものは空語になる】んですよね。

[*日本に力がなければ「双務性」は空語になる ]


そうですね。うんうん。


そのことすらあれからもう50年確立されてないんですよ。それなのに、実は、集団自衛で大変な問題で、勝手に安倍先生がね、安倍先生の問題じゃないけども、いの一番に、「いま自分たちだけで自分の国を守れる国はございません」ってね、「集団自衛です!!」からはじまるわけですよ。ところが、集団自衛で相手が義務を果たさなかったらどうなるんだなったら、この国が力が無ければ自国の自衛力が、普通、個別的自衛というんでしょう、それをある程度の力を持ってる相手だって、相手を怒らせるといずれヤバいことが起こるから義務は守っておきましょうとなりますけども、そういう個別的自衛と集団的自衛を切り離すというね、あれはお役人がやったのか誰がやったのか知りませんけども、非常に良くないんじゃないですか、なんか物事を単純に。


そう。60年の安保改定をやった時は、まさに(西部)先生が仰ったように、この双務性に持っていこうとしたわけですね。だから日本は基地を提供しますと。しかしその代わり、アメリカは日本が攻撃された時は守るという約束、まぁこれは一冊とった。確かに仰るように、それはもしアメリカがやらなくても誰もアメリカを罰せないけども、ここはやっぱり国際関係の大きな国と国との約束なので、それをもししかしアメリカがちゃんとやらなかったら、アメリカの国際政治における信頼関係、credit(クレジット)は完全に崩壊しますから、一応それはやった。

ところが、今度は日本の方がどうするかということになった時に、「集団的自衛権というのは個別的自衛権と違う」って解釈が60年代の頃にワーっと出ちゃったわけですね。「集団的自衛権というのは持っているけども行使しない」と、非常に変な不思議な理屈が出てきてしまって、その結果、アメリカは日本が攻撃された時は助けにきますと。同じことがアメリカで起きた時に、日本は憲法9条があるがゆえにアメリカ行くことが禁止されているという完全な非対称がおきてしまった。これを元に戻すということが、その後のもう60年から後の日本の長い間の義務だったと思うですね。

一番それをやるのがよかったのは、冷戦が終わった時だと思うんです。


そうですね。


この時が大きなチャンス。ところがですね、もう「平和しか無いという日本人」が、あの時は湾岸戦争が起きたけども何も出来なかった。その後徐々に少しずつ徐々に解明しましたけども、結局ですね、今の北朝鮮と中国、この動きが2012年から出てきた後にも間に合わなくなったわけです。

[*「憲法9条」「平和」だけの日本人 ]


だから、いま国民がみんなその辺の勉強をした上で、あの憲法改正するならいいですよ。『だけどそうじゃないんだったら、やっぱり解釈改正によって状況を変えるということが私は当然のことだと。』

さっき(小林興起が)仰られた基地問題、だけど基地問題は戦争が終わった時は、アメリカが日本を全土同じように占領してた。その後ですね、本土から徐々に退いてくわけですね。でいま沖縄に75%残ってきちゃった。これをなんとかしなくてはいけないというのが、今の大きな問題ですよね。


そうですよね。


そういうの、「守ってもらってる」って感じじゃ解決できないですよ。まぁアメリカが頼むから(基地を)貸してやってるって意味にそういうふうに変わったわけですからね。


そうですね。


別に守ってもらってるってアテにならないですから、自分の国は自分で守っているんですから、あとはアメリカとの関係で世界平和のために、基地は少し必要なものは貸してやる、しかし日本人にとって困るものはもう貸さないよと。

騒音訴訟でうるさい厚木なんかガンガン飛行機飛ばすのはやめてくれとか、わざわざ辺野古の海を本当に埋める必要があるかとか考えましょうって、もっと積極的にやらなきゃ、ペコペコしてるってやっぱり情けないですよ。


・・・ということを、次週の第二週に外交と題しましてやらせて頂きます。

今村有希

(笑)

【次週】政治家としての戦後70年間の結果にどう対処するか② :ゲスト 小林興起(国民党代表)×東郷和彦(元外交官)×脇雅史自民党参議院議員)×西田昌司自民党参議院議員)『対米外交と対中露韓外交はどう絡み合うか』