「内外情勢の非常事態化のなかでの憲法改正」② ゲスト:佐藤正久(自民党参議院議員)〜西部邁ゼミナール〜
「内外情勢の非常事態化のなかでの憲法改正」② ゲスト:佐藤正久(自民党参議院議員)〜西部邁ゼミナール〜
今村有希
二週に渡りまして、ゲストに元陸上自衛官で“ヒゲの隊長”こと参議院議員の佐藤正久先生にお越し頂いております。この夏の参議院議員選挙では「憲法改正」が争点の一つとして浮上してきていますが、パリの同時多発テロ、中国による南シナ海への進出、北朝鮮の核開発とミサイル実験など、危機は世界的に広がっています。その中で国家として非常事態に対応する、いわゆる【非常事態条項】の整備が日本の喫緊の課題です。
▷憲法改正の焦点を“非武装・不交戦”の廃止に絞ってよいのか
宜しくお願いします。
宜しくお願いします。
今村さん、最初に何か質問あるとか仰ってた。
今村有希
はい。もう10年も前の話になるかと思うのですが、
はい。
今村有希
イラクの復興支援に派遣された際に、修復された『Sato Bridge』なる橋が残っているそうですが、その時にテロの危険があったりとかは?
はい。最初に行った時は、非常に歓迎ムードが多かったんですね。2004年の1月に入りました。
今村有希
はい。
ただ、その4月の頃から雰囲気が徐々に変わってきた。アメリカがファルージャ(※スンニ・トライアングル/ サッダーム・フセインの支持者の多い地域)というところを包囲をして、それで空爆とかやったと。あれから変わりました。(※ファルージャの戦闘:2004/ 米軍とイラク武装勢力との戦闘)
[*イラク復興業務支援の初代隊長として(2004年)]
今村有希
はい。
ところが、あれ以降(※ファルージャの戦闘)からガラッと雰囲気が変わって、特にアメリカに対する見方が厳しくなりました。それから、やはり色んなところでアメリカ、或いは、多国籍軍に対するそういうテロというものが起きるようになって、また、私も車で走っている時にすぐそばで車の自爆テロみたいのが起きたりというのがありました。
今村有希
(驚く)
外に出て活動する時は「敬礼」禁止なんです。なぜかと言えば、敬礼したら誰が上官か分かっちゃうでしょう。
あぁ〜。
スナイパーというのが非常に一つの、テロだけでなくスナイパーが非常に脅威で、500メーター、700メーター先からやはり顔とか首が撃たれますね。こう頭はヘルメット被って、下は防弾チョッキを着ていますから、当時、いちばん費用対効果のいいターゲットは私でしたから、当然。
今村有希
あぁ〜。
そういうことがありました。それと、あと怖いのはお腹に爆弾を巻いた自爆テロ。
今村有希
はい。
特にアメリカの軍人なんかは最初の頃、子供が可愛いから遊んだりして、(子供から)「おじさんどこ行くの?」と聞かれてどこどこへ行くんだよと言ったら、行った先で女性が出てきてお腹に爆弾を巻いてドーンとやられたり。
テロとかあぁいうゲリラというのは、分からないというのが一番怖い。初めから軍服を着て鉄砲を担いでたら「あっ敵だ!」と分かりますが、テロとかゲリラはこの前にベルギーのテロがあったように、民間の方、一般人が一瞬にしてバンッとやりますから。
いまヨーロッパもね、今度、パリのテロなどのIS(※Islāmic State)のテロに対して『テロへの戦争』ということでまぁ意見が一致しつつある。アメリカも日本もそれと同列に、それは分かるんだけれども、実際には「侵略戦争」と「テロ」の区別が段々難しくなっている。
[*パリの同時多発テロにみる欧米の「テロへの戦争」の構え ]
一つはね、宣戦布告が正式にないのが戦争とテロの違いだというけれども、実は「宣戦布告」というのはね、それはちょっと綺麗事過ぎて、当然ながら半年も前に宣戦布告するわけは無いわけで、出来るだけ有効なれば、短ければ短いほどいいわけでしょう。
うん。
かつての大東亜戦争の時もそうなんですが、余りにも厳しい経済制裁、その国が生きてゆかれないような経済封鎖を受ければ・・・いま北朝鮮がそうだと言ってますが、これは宣戦布告だと。戦争だとみなされて致し方が無いという論理がもう一つ残るわけね。
[*国が生きられない経済封鎖、宣戦布告だとみなされる ]
それから(佐藤が)仰った、秘密の行動ですけども、別にゲリラ隊とかテロ部隊じゃなくてもですよ、自分の姿をやっぱり秘密にした方が効果があるわけですから、隠密行動というのはね、この正規軍のあれにも伴いがちのものであることも考えていくと、意外に正式の戦争とテロの区別が難しくなっているということが言えますでしょう?
[*テロ・ゲリラだけでなく、正規軍にも伴う隠密行動 / 正式な戦争とテロとの区別が難しくなってきている ]
そうですね。で、今の戦いも、昔みたいに正規でバンッとぶつかるものから「サイバー」という部分がもうありますから、いつの間にか自分のデータが抜かれたり、或いはこういうふうに動きたいと思っても(動くための)制御が出来なくなるとか、今度は『非対称戦』という部分もありますからかなり幅は広がっていると思います。
そうですね。僕はね「Sato Bridge」ができて、現地の人から今もなお感謝されているということは慶賀に堪えないけども、同時に冗談半分だな・・・隊長には(銃を)一発ぐらい撃っといて貰いたかったというふうに思うところがあるけども(笑)
今村有希
(笑)
(苦笑)
でも本当はそういうものとして派遣されていないので、そんなことは(佐藤)先生には無理だったんだけれども、いま世間で「テロ」と言われているものが、いまヨーロッパですけどもね、これから東洋にだってあっという間に波及する可能性があるわけですよ。北朝鮮のミサイルのことをみても、或いは、尖閣を巡る中国の動きにしてもね、何がどう動くか、テロなのか戦争なのか定義は難しいけども、日本が侵略を受けるということは大いにあるわけでね、そういう時にはやはり、ただちに反撃、応戦・・・ということは、戦争というのは武力衝突ですからね、
今村有希
はい。
「戦争反対!!」なんて言ったって、攻められたら反撃するしかないわけですからね。そういう立場に自衛隊がいるんですよね。
[*欧州で広がるテロの行方、アジア情勢も緊迫している / 戦争は武力衝突で攻撃受ければ反撃するしかない ]
今村有希
はい。
そうですよ。
向こうで鍛えられた兵士がまたアジアに帰って来ると、(そして)普通の生活をしている、分からない。
今村有希
分からないですね、はい。
いまどこの国も警戒をしていて、それが実際にヨーロッパで起きていますから。京都で連隊長をしていた時に隊員を20数名そのイラクの方へ警備部隊として3回送ったことがあるんです。それで帰ってきました。
今村有希
はい。
(イラクに)行った隊員と行かなかった隊員とこう混ぜて訓練を一般の人に展示したんです。どの隊員がイラクに行ってどの隊員が行っていないか分かりますか?と・・・そしたら「分かる」と。やっぱり動きが違うんですね。
今村有希
あぁ〜。
マレーシアだって・・・
インドネシアが多いですねぇ。
はい。今回、特にベルギーで非常に怖いなぁと思う事は、空港でセキュリティーチェックの前ででしょう?
[*ベルギー空港のテロではセキュリティーチェック前に爆発 ]
今村有希
はい。
要は、誰でもそこまではアクセス出来るわけですよ。
うん。
で、セキュリティーチェックの前で、みんなこう並んでいますよね?
今村有希
はい。
そこでドーンとやられたら、あぁいう状況になるし。日本の方でもちょっとレベルが違いますけども、こないだ新幹線の中で油をかぶった自殺を試みた人がいたじゃないですか?
今村有希
はい。
あれぐらいでも新幹線であぁいう大騒ぎですから。
それプラス原子力発電所がありますからね。一発撃ち込まれたらそれ自体が巨大なテロとなって。
サミットもあります。あと2020年にはオリンピック・パラリンピックがありますから、それに向けて如何にそういう「備え」というものをやっぱり一つ一つ潰していかないと、想定外ということは、これは政治的にも政府的にも、それは絶対言っちゃいけない分野ですから。
[*サミット、東京五輪の前にテロに如何に備えるか ]
そうでしょうねぇ。
如何にどんどん隙間を埋めるという作業を今からやっておかないといけない。そのためにもしっかり国民の意識を上げる、或いは、その自衛隊・警察・消防・海上保安庁が動くためには法律なり、その上位にある憲法をしっかり整備しないと、もういざという時に動けない、ということはやっぱりあってはいけないことだと思ってます。
阪神大震災の時かな、
今村有希
はい。
つまり、テロでもなんでもいいのだけど、そういうことが起こった時には、この道路は交通を遮断するとかね、直ちにしかないといけないでしょう。それを見ててその先生(※島田晴雄)がね、「有事には規制強化、平時には規制緩和!!」・・・僕それをみててケタケタ笑ったんですけど、結論を(佐藤が)仰ったようにね、
今村有希
はい。
『備えあれば憂いなし』でね(笑) 平時において既に、何が来ればどういう規制を敷いて対応を早めるか・強くするかということを、何も起こっていない時に『準備』しておかないと間に合わない。
[*備えあれば憂いなし、平時こそ必要な規制と準備 ]
うん。
今村有希
はい。
今村有希
(頷く)
今村有希
はい。
福島の浜の方では油(=ガソリン)が無くなり、灯油が無くなり、これは大変だと。経済産業省がタンクローリーを何十台も繋げて福島に行ってもらいました。福島のちょうど真ん中に郡山市ってある、そこまで行ってくれた。ところが、そこから先の相馬市とか南相馬市の方に行かないの、怖くて。
今村有希
あぁ〜。
で、どうしたかと言うと、彼らは南相馬市の方に電話をして、80キロ離れた郡山まで(油を)取りに来いと。しかも、危険物取扱い従事者の資格を持っているのを来いと、平時だから。
[*南相馬から80キロの郡山へ油を取りに来させた ]
今村有希
はいはい。
被災地はカンカン。何をやっているんだと(怒)要はそこは(平時に)「個人の権利がある」からそこへ行って下さいということも、政府は言えないんですね。
今村有希
はい。
想定出来ないことも想定する。多分こういうことなんですね。「想定」を「presumption(プリザンプション)と言うんですけども、英語はともかくね、日本語の「想定」にはいろんなレベルががあって、
[*presumption「想定」、予測、予想、想像 ]
一つは①「予測」、推測と(黒板には)書きましたけど、どんな形でどんな量のものが起こるかが、言わば確率的に計算できる場合、それを「予測」と言うんですよ。しかしながらね、何かが起こるのだけれども、大規模な何かが起こるのだけども、それがいつどの程度のものが起きるのかを確率的にも数字でなんかでは「予測できない」、こういうのを普通は②「予想」って言うんでしょうね。これ(予測)はprediction(プレディクション)というんですが、それに対してanticipation(アンチティペーション=予想)ね。
[*「予測」確率的に計算できる、「予想」予測できないもの / 「予測」presumption 「予想」anticipation ]
もっと大雑把のがありますよね。③「想像」=imagination(イマジネーション)、イスラミック・テロがアジアでも起こるかもしれないとimagine(イマジン)予想できるけども、いつ日本のどこでどうなるのかは漠然としすぎ。でも、本当に自衛隊を含めて『危機対応』というのはこの3つのレベル(①予測 prediction ②予想 anticipation ③想像 imagination)を全部それこそ「想定」(presumption)した上でやらないといけないんですよね。
[*危機対応に必要な想定 ①予測 prediction ②予想 anticipation ③想像 imagination ]
要は「危機管理」というのはまさにいかに「想定」するかという部分でいくんですよね。想定の中をいかに「想像」のレベルをこの予想とか推想レベルにどんどん落とし込んでいくか。
国会というのは法律を決める場所ですけどもね、法制的な準備を出来るのはこの3つで言うと、この程度まで(①予測 prediction ②予想 anticipation)であってね、「予測」できること、これについては法的な準備をすることができるけども、これ(予測)を超えたこと(→予想、想像)については、準備はしなきゃいけないのだけども、なかなか法制にまでは至らないという。軍隊というのは大変大きな仕事を持っているのはね、こういうところ(=法制にまで至らないところ)まで「想像」した上で待ち構えていなきゃいけないという。
[*法制にまで至らなくとも想像し待ち構える必要がある軍隊 ]
やっぱり(軍隊は)『最後の砦』と言われますから、そこは国民の自衛隊の期待値がどんどん高くなっている。
今村有希
はい。
ある地区が(天災で)川が氾濫して孤立したわけです。消防とか警察が行けないと諦めたんです。自衛隊は行ったんです。どうやってどこへ行ったかと言うと、道路じゃなくて川のそばに鉄道が走っていて鉄道の上を走っていったんです。
[*消防警察が諦めた河川氾濫、自衛隊が向ったルート ]
今村有希
はい。
えぇ。
日頃から如何にそこをこう推測のレベルで備えておくか。
そうですね。
やっぱり危機管理の自衛隊のやっぱり真骨頂だと思います。
これは昔話ですけどもね、よく(佐藤)先生はご存知なんだけども、北朝鮮の工作船が日本をどうにかしようと。それを発見されて逃亡したんですよ。それで海上保安庁のあれが追っかけて、富山沖まで追いかけて、とうとう北朝鮮の工作船は逃亡しきったんですけどね。後は僕の意見。
今村有希
はい。
法制が準備されていなくてもね、(攻撃して)沈没させちゃえばよかったじゃないかと。そうすると日本の法律でどうなると思う?
今村有希
(首を左右に振る)
それはね、簡単に言うと「殺人罪」になるんですよね。
(頷く)
今村有希
(驚く)
法律上ですよ。でもそれはね、『法律がおかしい』のであってね、北朝鮮の工作船であることは明瞭で、日本の領海を侵犯しててずっと追っかけて、幾度警告しても止まらないということにならば、法律的には撃つことは許されていないんだけど、私はあの当時、自衛隊に要求したかった。『撃ってしまえ!そして法律上引っかかるなら、被告人になって堂々と主張すれば、もしも“日本人にして常識”があれば、裁判の結果は無罪放免』ということになるというね(笑)
自衛隊の法体系はですね、あのよく言われるように、
今村有希
はい。
【ポジティブ・リスト】と。「なになにすることが出来る」という形なんです。
今村有希
はい。
これはまさに、『憲法上、警察が大きくなった組織なので、出来る規定』なんです。
あっそうか。
今村有希
はい。
他の国は、軍隊は『ネガティブ・リスト』と言って、「なになにしてはいけない。それ以外は全てやっていい」んです。
[*国際的に軍隊は『ネガティブ・リスト』で行動するが、自衛隊は警察と同じ『ポジティブ・リスト』方式 ]
今村有希
はい。
いま(西部)先生が言われたように、そういう体系(=ネガティブ・リスト方式)があると、自衛隊は今言ったような対応を出来たかもしれない。「なになにすることが出来る」(=ポジティブ・リスト)となると、それ以外はやっていいかどうかということが書いてないと、なかなか動きづらい。
本当はね、『「禁止」というのが法律の本質』で、
なになにをやってはいけないと。
逆に言うと、禁止されていないことはやっていいというね。
えぇ。
そうなると、「なになにすることが出来る」という規定になると、いま言われたこういう『想像の世界』というのが(実際に)起きた時に、じゃあこれどうするんだという時に困ってしまう。
法律の本質は「バビロン法典」の昔から、殺しちゃいけない、犯しちゃいけない、盗んじゃいけない、という『禁止』が。
(笑)
逆に言うと、禁止されていないことは、何も褒められるとは限らないけどもやってもいいというね。今の日本の憲法そのものが「禁止条項」じゃなくて、例えばですけど、「人間は幸福に暮らすことが出来る」とかですよ、どうのこうのというね、要するに「出来る条項」ね。嘘八百なんですけども、それが(日本の)憲法全体の性格なんですよね。
日本国憲法は特に、個人の権利とか自由をすごく重視しているんです、個人の権利や自由。
今村有希
はい。
憲法の第3章が、個人の権利及び義務。
そうそう。
条文が10条から40条まである。
そうなんですよ。
(10~40条のうち)「権利」って15書いてある。「義務」は3つしか書いていない。「自由」6つで、「責任」は1ヶ所。
[*権利と自由の重視に偏り、国民の権利及び義務 / 参考:http://www.geocities.co.jp/WallStreet/7009/coj-03.htm ]
今村有希
はい。
普通は、一般の私の感覚で言うと、『義務なき権利はない』し、『責任なき自由はない』はずなのに、バランスが極めて権利と自由をやっぱり重視している。
そうですね。
まぁこれはいいんですよ。でもその裏側ですけど、『義務と責任があまりにも小さい』んです。そうすると、いま(西部)先生が言われたように、何かあった時に、これ守ろうと思っても自衛隊のケースだけじゃ足りませんからね。
そうですね。いま仰ったことは、憲法の12条でね、
今村有希
はい。
自由及び権利は「公共の福祉」に沿う限り・・・
公共の福祉
・・・と、「公共の福祉」とは何か?どこを見ても一行も書いていないの。
今村有希
はい。
「今生きてる国民の多数派の欲望が公共の福祉を決める」ことになる。それはいわゆる『世論』ですよね。
[*今の国民の多数派の欲望が公共の福祉を決めることに ]
今村有希
はい。
でもね、日本の世論、多数派の欲望を表す世論なんてものはね、もうメチャクチャなわけですよ。だって、第一次小泉政権支持8割でしょう。ちょっと時間が経ったら民主党支持8割でしょう。今度は安倍第二次政権8割でしょう。右から左へグラグラ動くのが日本の世論で、そんなものを「公共の福祉」の基準にされちゃたまらないと。
日本のconstitution(コンスティチューション)ね。国柄のようなものがあって、
今村有希
はい。
それは今生きている人の偶さかの思い付きじゃなくて、
(大きく頷く)
『日本の国家の連綿と続く国の在り方が公共の福祉。』
[*連綿と続く日本の国柄、国の在り方が公共の福祉 ]
うん、そう。
それに反しない限りで「権利」なんだということ。そんなことすら憲法で明瞭じゃない。ともかくもうそろそろね、佐藤先生に、ぼく小さい声で言う。『国会でテロをやってもらいたいと思う!』そう言いたくなるぐらいね(笑)
(苦笑しながら、首を左右に振る)
今村有希
(笑)
今村有希
はい。
我々の行動もやっぱり「自分のprincipal」がなんだという部分がやっぱり無いと、
そうですよ。
このいろんな価値観が広がっている中で、そこは憲法にも通じるし、或いは将来の責任を果たすための制度を制作する上でも非常に大事なことだと思いますね。
[*憲法も自らの行動においてもprincipal 軸が大事 ]
自由・民主主義をかざして価値観外交で日米同盟というのはよくよく分かるとこだけども、実際には「自由の内容」とかね、或いは、いま言った「権利の内容」、或いは、民主とは世論のことですけども、「世論のあるべき姿」というのはね、これはやっぱり“各国各様”に、また“歴史段階”に応じていろいろと“具体的には違ってくる”んですよね。
(頷く)
従って、僕はあんまり自由・民主主義という関連語だけを振り回して日米同盟ってのは反対だけども、それについてはもう一度、佐藤先生をお呼びして議論すること致しますが、
(頷く)
今村有希
はい。
先生、2週間に渡りありがとうございました。
どうもありがとうございました。
今村有希
ありがとうございました。
【次回】なぜ「武蔵無常」を論じるのか :ゲスト 藤沢周(作家、法政大学経済学部教授)